核心的な答え
乾燥肌は皮脂が少なくバリアの脂質が不足して水分が抜けやすい肌なので、水を足すことよりも水分が飛ばないよう抑えるケアがカギです。ぬるま湯で短く洗い、水分が残っているうちにセラミド入りのクリームを塗る習慣が基本です。
- 一時的な水分不足はどの肌タイプにも起こりますが、乾燥肌は皮脂が少ない状態が続きます
- シャワー・洗顔はぬるま湯で5~10分以内に終えます
- 冬は1段階重いクリームと加湿器で乾燥した環境を補います
洗顔直後に顔がつっぱり、頬・口元に角質が浮くなら乾燥肌の可能性が高いです。SKINROUTEが、乾燥肌が起こる原因と洗顔法、合う成分、季節ごとに変わるケアルーティンを整理しました。
乾燥肌とは — 水分不足ではなくバリアの問題
乾燥肌は皮脂分泌が少なく皮膚バリアの脂質が不足して水分が早く蒸発する状態です。皮膚バリアは角質細胞の間をセラミド・コレステロール・脂肪酸のような脂質が満たして水分をつなぎとめる構造で、セラミドはこの脂質の中心成分としてバリア機能と深く関わっています。
そのため水をたくさん飲んだり水分クリームだけ重ねたりするのには限界があります。水分を引き寄せる成分と一緒に、水分が飛ばないよう抑えるクリームテクスチャーを使う必要があります。
乾燥肌 vs 水分が不足した肌
| 乾燥肌 | 水分が不足した肌 | |
|---|---|---|
| 原因 | 皮脂が少なくバリアの脂質が不足 | 水分が一時的に不足(どの肌タイプにも起こる) |
| 持続性 | 季節にかかわらず続く傾向 | 環境・習慣によって現れたり消えたりする |
| よくある様子 | 角質、つっぱり、ごわついた肌理 | つっぱり、くすみ、テカリと一緒に現れることも |
| ケアの方向性 | 脂質補給と水分供給を一緒に | 水分供給と原因習慣のチェック |
乾燥肌のサインと原因
こんなサインがあるなら
- 洗顔直後のつっぱり: 洗ってすぐ肌が引きつって不快
- 角質: 頬・目元・口元に角質がよく浮く
- メイクのヨレ: ファンデーションが角質の上でダマになったり割れたりする
- 小じわ: 乾燥するほど小じわが目立って見える
- かゆみ: ひどく乾燥するとつっぱりを超えてかゆみも出る
- くすみ: 角質が積み重なり光の反射が減って肌がくすんで見える
生まれつきの要因
- 遺伝: 皮脂分泌量とバリアを作る成分は遺伝の影響を受けます。
- 年齢: 年齢を重ねるほど皮脂分泌が減りバリア機能も弱まりやすいです。
- ホルモン変化: 更年期前後のようにホルモンが変わる時期に乾燥がひどくなることもあります。
生活の中の要因
- 過度な洗顔: 洗浄力の強いクレンザーは皮膚の脂質と保湿成分まで洗い流します。
- 熱いお湯: 熱いお湯で長く洗うと皮膚の脂質がより多く抜け出ます。
- 低い湿度: 低い湿度と気温がバリア機能を低下させることがあるという研究があります。冬の暖房も夏の冷房も室内を乾燥させます。
- 紫外線: 紫外線に長くさらされると肌がごわつき乾燥しやすくなります。
- 頻繁な角質ケア: スクラブや酸性成分を頻繁に使うとバリアが弱まりやすいです。
乾燥肌のための洗顔法
乾燥肌の洗顔5段階
- やさしいクレンザー — クリーム・ミルク・オイルのようなしっとりしたテクスチャーの弱酸性クレンザー
- ぬるま湯 — 熱いお湯は避けぬるま湯で
- 短く — こすらず1分前後で終える
- 押さえて拭く — タオルでこすらずやさしく押さえて水気を取る
- すぐ保湿 — 水分が少し残っているうちにクリームを塗る
米国皮膚科学会(AAD)はシャワー・入浴を5~10分以内に短くし、ぬるま湯を使い、洗った直後、肌がまだしっとりしているうちに保湿剤を塗るよう案内しています。水気が乾くほど肌の中の水分も一緒に飛んでいくため、洗顔後の保湿は後回しにしないほうがよいです。朝は肌の状態に応じてクレンザーなしでぬるま湯だけですすいでもかまいません。
乾燥肌に合う成分
乾燥肌によく合う成分
- セラミド
- バリアを作る脂質を補う
- ヒアルロン酸
- 水分を引き寄せて満たす(クリームで覆って仕上げる)
- グリセリン
- やさしく基本的な保湿成分
- スクワラン
- 軽く馴染むオイルで水分の蒸発を減らす
- シアバター
- 皮膚表面に膜を作り水分を閉じ込める
- 尿素
- ごわついた角質をやわらかくしながら保湿
AADは保湿剤を選ぶときセラミド・ヒアルロン酸のような成分を確認し、ジェルよりローション、ローションよりクリーム・軟膏が保湿力が強い点を参考にするよう案内しています。乾燥肌ならクリームやバームテクスチャーを基本にしましょう。ヒアルロン酸のような水分成分だけ塗って終えると、乾燥した環境では水分がすぐ飛んでしまうことがあるのでクリームで覆って仕上げます。
乾燥肌、やるべきこと・避けるべきこと
✓ やるべきこと
- 水分が残っているうちにすぐ保湿
- クリーム・バームのように保湿力の強いテクスチャー
- 無香料製品を選ぶ
- 加湿器で室内湿度を補う
✕ 避けるべきこと
- アルコール(エタノール)が多く入った製品
- 洗浄力の強い界面活性剤クレンザー
- スクラブ・高濃度AHAを頻繁に使う
- 熱いお湯で長く洗う
季節別ケア戦略
春・秋(季節の変わり目)
気温と湿度が大きく上下する時期なので急につっぱりがひどくなりやすいです。ローションを使っていた人はクリームに1段階上げ、黄砂・微細粉じんが多い日は洗顔をやさしくしながらパンテノールのように鎮静と保湿を助ける成分を足しましょう。
夏
夏でも乾燥肌は保湿を抜いてはいけません。重いクリームが息苦しいなら軽いジェルクリームに変えますが、エアコンの効いた室内ではつっぱる部分にクリームを塗り直しましょう。ミストだけ吹きかけて終えるとすぐ飛んでしまうので保湿剤で覆いましょう。
冬
最も乾燥する季節です。クリームにフェイスオイルを1~2滴混ぜたり、クリームをもう1枚重ねたりする二重保湿が役立ちます。シャワーは短く、ぬるま湯で行い、加湿器で室内が乾燥しすぎないようにしましょう。冬のケアは冬の肌ケアにより詳しく整理しています。
よくある質問
乾燥肌ですがオイルクレンザーを使ってもいいですか?
使ってもよいです。オイルクレンザーはメイクと日焼け止めを落としつつ、洗顔後のつっぱりが比較的少ないほうです。ダブルクレンジングをするなら2つ目のクレンザーはクリーム・ミルクのようなやさしいテクスチャーを選びましょう。
角質がひどいのですが角質ケアはすべきですか?
強いスクラブよりPHAのようなやさしい成分を週1回程度から始めましょう。角質ケアの後は必ず保湿剤を塗り、ヒリヒリしたり赤くなったりしたら休みましょう。
乾燥肌もレチノールを使ってもいいですか?
使えますが保湿をより念入りに行う必要があります。低濃度の製品を週1~2回夜に塗ることから始め、保湿クリームを十分に塗りましょう。レチノールを使っている間は日焼け止めも毎日忘れずに。
水をたくさん飲むと乾燥肌はよくなりますか?
十分な水分摂取は体の健康にとって重要ですが、それだけで乾燥肌が大きく変わるのは難しいです。皮膚表面から水分が飛ばないよう抑える保湿とやさしい洗顔習慣のほうがより直接的な助けになります。
かゆくて割れるほど乾燥する場合はどうすればいいですか?
保湿剤を1日に何度も塗り直し、シャワー時間を減らし、香料入りの製品を休んでみてください。こうケアしてもかゆみ・ひび割れ・赤みが2週間以上続くなら皮膚科専門医に相談してください。
自分の乾燥の原因を見つける
同じ乾燥肌でも乾燥を強める習慣は人によって違います。SKIN100肌精密分析は100項目以上の問診で生活習慣・スキンケア習慣・外部環境など8つの主要因を分析し、肌を乾燥させる習慣を見つけ出します。つっぱり・角質の悩みだけすばやく見たいなら肌悩み解決から始めてもよいでしょう。
参考文献
- 米国皮膚科学会(AAD) — Dermatologists' top tips for relieving dry skin
- 米国皮膚科学会(AAD) — How to pick the right moisturizer for your skin
- Coderch L, et al. Ceramides and skin function. Am J Clin Dermatol 2003
- Engebretsen KA, et al. The effect of environmental humidity and temperature on skin barrier function and dermatitis. J Eur Acad Dermatol Venereol 2016