コアとなる答え
ストレスを受けるとコルチゾールのようなストレスホルモンが増え、皮脂が増えたり、肌が敏感になったり、かゆみが強くなったりすることがあります。この時期はルーティンを基本ステップまで減らし、睡眠や生活習慣でストレスそのものに向き合うことも一緒に行う必要があります。
- ストレスはトラブルを新しく作るというより、もともとある悩みを悪化させることが多いです
- ストレスの時期は新しい製品や強い活性成分を足すより減らす方向にします
- もともとの肌の悩みがストレスのたびに大きく悪化するなら皮膚科専門医に相談しましょう
試験期間や仕事が立て込んだ週に限って肌が荒れるのは、気のせいではありません。ストレスはホルモンと体の反応を通じて、肌の状態に実際に影響を与えることがあります。SKINROUTEがストレスが肌に届く経路と、ストレスの時期にスキンケアと生活習慣を調整する方法を整理しました。
ストレスが肌に届く経路
脳と肌は神経とホルモンの信号でつながっています。ストレスを受けると視床下部-下垂体-副腎系(HPA軸)が働き、コルチゾールのようなストレスホルモンが分泌されます。肌にもこうした信号に反応する部分があり、ストレスが続くと皮脂の分泌、バリアの状態、かゆみといった肌の反応がいつもと変わることがあります。
ここに生活習慣の変化も重なります。ストレスが強い時期は睡眠が減り、食事を抜いたり甘いものに手が伸びたり、顔をよく触ったり夜の洗顔を飛ばしたりしやすくなります。そのため、ストレスの時期の肌の変化はホルモンとこうした習慣がいっしょに作った結果であることが多いです。
ストレスの時期によく見られる肌のサイン
- トラブルがいつもより頻繁に、大きく出る
- いつも使っている製品が急にヒリヒリする
- 洗顔後のつっぱりが強くなった
- 理由もなくかゆい場所が増えた
- クマが濃くなり、くすんで見える
- 顔をよく触ったり触ってしまったりする
ストレスが肌に与える4つの影響
1. 皮脂が増えてトラブルが出る
米国皮膚科学会(AAD)は、ストレスが皮脂の分泌を増やしニキビを悪化させることがあると案内しています。米国国立衛生研究所(NIH)NIAMSも、ストレスをニキビを直接作る原因というより悪化させる要因として説明しています。もともとトラブルがある人は、ストレスの時期により大きく赤く出やすくなります。ニキビができる基本の仕組みはニキビができる本当の理由と正しいケア法に整理しています。
2. 肌が敏感になる
ストレスの時期には、いつも問題なく使っていた製品が急にヒリヒリしたり、洗顔後のつっぱりが強くなったと感じたりする人が多いです。睡眠が足りない人はバリアが傷んだあとの回復が遅かったという研究もあり、ストレスと睡眠不足が重なるとバリアがより揺らぎやすくなります。
3. かゆみが強くなる
AADはストレスがかゆみを強めることがあると案内しています。かゆくて掻くと肌がさらに刺激を受け、不快感が再びストレスを強める悪循環が起きやすくなります。アトピー性の傾向がある肌のようにもともと敏感な肌がストレスのたびに大きく荒れるなら、一人で抱え込まず皮膚科専門医に相談してください。
4. 肌が疲れて見え、老化サインが蓄積する
慢性的な心理的ストレスが肌の老化に影響しうる複数の経路を整理したレビュー論文があります。ストレスホルモンと体の反応の変化、睡眠・食習慣といった生活習慣の変化がともに働くという説明です。短いストレスは過ぎれば肌もおおむね元に戻りますが、ストレスが長く続くとトラブルの跡が長く残ったり、肌がくすんで見える変化が積み重なりやすくなります。
ストレスの時期のスキンケア: 減らして満たす
ストレスの時期のスキンケア
✓ やるべきこと
- 洗顔・保湿・日焼け止めの基本3ステップに減らす
- パンテノール・センテラのような鎮静成分
- セラミドクリームでバリアを保湿
- 枕カバー・タオルをこまめに交換
✕ 避けるべきこと
- 新しい製品を複数一度に始める
- レチノール・高濃度AHAをそのまま使い続ける
- トラブルを潰す・顔をよく触る
- スクラブ・ピーリングパッド
ルーティンを減らす
ストレスで敏感になった肌は、小さな刺激にも大きく反応します。洗顔、保湿、日焼け止めの基本3ステップだけを残しましょう。この時期に新しい製品を複数足すと、どの製品が合わないのか分かりにくくなります。
鎮静と保湿を満たす
パンテノール、センテラ、マデカソシドのように赤くなった肌を鎮静させる成分と、セラミド・スクワランのようにバリアを満たす保湿成分を続けて使います。つっぱりが強い日は夜にクリームをもう一枚重ねたり、スリーピングマスクを足したりしてもよいでしょう。
敏感になった肌に使う成分
- パンテノール
- 鎮静と保湿
- センテラ(シカ)
- 赤くなった肌を鎮静
- マデカソシド
- 敏感な肌を鎮静
- セラミド
- バリア脂質を補う
- スクワラン
- 水分の蒸発を減らす保湿
強い活性成分はしばらく休む
レチノール、高濃度AHAのように刺激になりうる成分は、肌が落ち着くまで止めます。ヒリつきと赤みが収まったら1つずつ、週2~3回から再開します。敏感になった肌を戻す手順は7日間リカバリールーティンを参考にしてください。
ストレスそのものに向き合う生活習慣
スキンケアはストレスが肌に残す跡を減らす方法であり、ストレスそのものを減らすのは生活習慣の役目です。大がかりな計画より、毎日続けられる小さな習慣のほうが長続きします。
睡眠
睡眠の質が低い人ほど肌老化のサインが多く見られ、バリアの回復が遅かったという研究があります。毎日同じくらいの時間に寝て起き、寝る直前は画面から離れましょう。
体を動かす
軽く汗ばむ程度の運動を続けると気分転換に役立ちます。運動のあとは汗が長く残らないようすぐに洗い流しましょう。
休む時間を作る
短くても呼吸を整えて休む時間をスケジュールに入れておきましょう。ゆっくり呼吸すること、散歩、ストレッチのように負担のない方法で十分です。
食事
食事を抜いたり甘いもの・夜食に頼ったりしやすい時期です。野菜、たんぱく質、全粒穀物がバランスよく入った食事を心がけましょう。食事と肌の関係は人によって違うので、トラブルが繰り返されるなら食事日記をつけてみるのも一つの方法です。
ストレスの時期の1日の管理
- 朝 — やさしい洗顔、軽い保湿、日焼け止めで済ませる
- 昼 — 顔を触らない、食事を抜かない、短くても体を動かす
- 夜 — ぬるま湯で洗顔し、鎮静成分とセラミドクリームを塗る
- 寝る前 — 画面から離れ、決まった時間に布団に入る
よくある質問
ストレスだけでニキビができますか?
ストレスがニキビを一から作る場合より、もともとあるニキビを悪化させる場合が多いです。皮脂が増えたり、顔を触る習慣、睡眠不足が重なったりするためです。
ストレスを受けたときに使うとよい特別な製品はありますか?
特定の製品よりルーティンを減らすことが先です。基本3ステップを保ちながら、鎮静成分が入った製品を1つ足す程度が適当です。
ストレスのせいで髪も抜けますか?
そうなることがあります。AADはストレスを抜け毛の原因の一つとして挙げています。大きなストレスを経験してから数か月後に髪が一気に多く抜けることがあり、ストレスが減ると再び生えてくることが多いです。抜ける量が続けて多かったり、丸く空いた部分が見えたりする場合は皮膚科専門医に相談してください。
敏感になった肌はいつ元のルーティンに戻していいですか?
ヒリつきと赤みが収まり、数日間快適な状態が続いたらで大丈夫です。活性成分は一度に1つずつ、週2~3回から戻していきましょう。
自分の肌のストレス要因を見つける
ストレスが肌にどう現れるかは人によって異なります。SKIN100肌精密分析は100項目以上の問診で生活習慣・スキンケア習慣・外部環境など8つの主要因を分析し、睡眠、食事、スキンケアの中から肌を揺さぶる習慣を見つけ出します。AIコーチが結果に合わせてストレスの時期に減らすステップと足す成分を案内します。
参考資料
- 米国皮膚科学会(AAD) — 6 skin and hair conditions linked to stress
- 米国国立衛生研究所(NIH)NIAMS — Acne
- Dunn JH, Koo J. Psychological Stress and skin aging: a review of possible mechanisms and potential therapies. Dermatol Online J 2013
- Oyetakin-White P, et al. Does poor sleep quality affect skin ageing? Clin Exp Dermatol 2015